今度は腹側じゃなく、もっと奥。
行き止まりの手前、こつんと当たる硬い場所の際を、指の腹でゆっくり押し上げる。
絵里の声が一段低くなった。
喘ぎというより、身体の内側から押し出された呻きだった。
「あ……っ、や、そこ、押さないで……っ、閉じちゃう、脚、閉じちゃうからぁ……っ」
「閉じるな。開いてろ」
言いながら押し上げる。
逃げようとする腰を左手で固定して、奥だけを一定の速さで刺激し続ける。
絵里の背中が反って、髪がシーツに散った。
膝が震えて、何度も内側へ寄りかけては、そのたびに歯を食いしばって開き直る。
従おうとする意思と、閉じたがる身体が、絵里の中で綱引きをしているのが手のひらから伝わってきた。
「いく、いくっ、蓮っ、ほんとに、ぃ……っ」
ビクンッ、と腰が跳ねた。
一度。
間を置いてもう一度、さっきより大きく。
開いたままの太腿が波を打ち、中が指を強く締めつけて、押し出すように収縮を繰り返す。
絵里は肘を折ってシーツに顔を伏せ、それでも膝だけは律儀に開いたままだった。
痙攣が引いては返し、引いては返す。
潮のように何度も来る。
俺は指を抜かずに、その波を最後まで手のひらで受け止めた。
汗で貼りついた髪の下、絵里の耳が真っ赤になっている。
「よく我慢したな」
ようやく指を引き抜くと、糸を引いて透明な雫が内腿を伝った。
絵里が何か言いかけて、息が続かずに諦める。
その隙に俺は膝立ちのまま背後に位置を取り、力の抜けた腰を両手で掴み直した。
絶頂の直後で開ききった入口に先端を当てると、それだけで絵里の腰がびくんと逃げかける。
「ご褒美だ」
ぐっ、と一息に奥まで入れた。
絵里の声が途中で切れた。
悲鳴とも吐息ともつかない音を上げて、身体全体が跳ね上がる。
さっき指で押し上げていた場所を、今度はもっと太いもので直接突き上げられて、中が滅茶苦茶に痙攣した。
指のときとは比べものにならない。
背中が弓なりに反り、爪がシーツを引き裂くように掻いて、腰が俺の手の中で暴れる。
「あ゛っ、やだ、いってる、まだいってるのにっ、むり、むりぃ……っ」

