蛍光灯は、フロアの中央に一列だけ残されていた。
ファイルとパーティションに隠された端の席で、岡野賢治は椅子に浅く腰かけていた。
背中は背もたれから離れ、両足は床についたまま少し開いている。
ズボンの前はすでに開けられ、シャツの裾だけが太ももの上に落ちていた。
高槻信之は岡野の正面に立ち、左手を椅子の背へ置いて身体を支えていた。
右手は岡野のシャツの裾から入り、脇腹から下腹へゆっくりと移動している。
空調は止まっていた。
シャツの擦れる音が、昼間より近く聞こえる。
「……声、出してもいい」
高槻は岡野の右耳へ顔を寄せた。
右手は止まらない。
指先が布の縁を越え、すでに熱を持った先っぽの裏を、一度だけ撫でた。
濡れた音が、指と腹のあいだで小さく弾ける。
岡野の息が、喉の途中で漏れた。
「は……っ、高槻さん、その手……」
「右手か」
「分かってるでしょう」
「ああ」
認められて、岡野は唇を噛んだ。
高槻の右手が根元を包むたび、岡野の肩が小さく上下する。
先っぽはすでに濡れていて、指の腹が滑る。
「もっと触る」
高槻は確認せずに言った。
岡野が小さく頷くのを見てから、右手をさらに下へ移し、玉を掌で包んで、ゆっくりと押し回した。
岡野の腰が椅子から浮く。
「うぅ……無理、それ、むり……」
反射的に膝を閉じようとした。
内ももが寄りかけるが、高槻の身体が正面にあるため、完全には閉じられない。
高槻は脚を押さえつけず、玉を掌に残したまま岡野の顔を見た。
「止めるか」
岡野は荒い息を整え、首を横に振った。
「……終わるのは、嫌です」
高槻は返事を待たずに指を動かした。
玉から手を離し、濡れた先っぽの縁を一度なぞって、その指を奥の窄まりへ当てる。
入れずに、円を描いて待った。
岡野の内ももが、また寄りかける。
「……えげつない」
「顔、赤い」
「見ないでください」
岡野は顔を背けたが、離れはしなかった。
指の腹が押し込むと、膝から力が抜け、閉じかけた脚が再び開いた。
二本目を沈めるころには窄まりが指を噛んだまま緩み、くちゅ、と音が大きくなる。
「岡野」
「……何ですか」

