「は……っ、ふぁ、……あ、っ、おっきい……」
「うん。今、全部入ったよ」
言うと、穂乃香は目を開けて、信じられないという顔で僕を見た。
それから、ぽろっと一粒だけ涙がこぼれた。
痛みの涙じゃないのは、表情でわかる。
「平気?」
「へいき……うれしい、だけ」
窓の外では、空がゆっくり色を変えていた。
オレンジが上のほうで藍に溶けて、下のビル群に灯が点り始めている。
その光の中で、僕は浅く引いて、また沈めた。
ぬちゅ、と湿った音が脚のあいだから上がる。
最初は痛みをこらえる固い声だったのが、何往復かするうちに角が取れて、甘く濁っていく。
胸の先端が揺れるたび、さっき口で含んだところがまだ赤いままだった。
「あ、っ……ん、ぁ、……なんか、変……っ、これ、やだ……ぁ」
「やじゃないでしょ。気持ちよくなってきてる」
「……わかんな、っ、ぁ、翔太さん、翔太さん……」
名前を呼ばれるたび、仕事だということが隅に追いやられる。
分かっているのに、腰は止まらなくなる。
わかっているけれど、今日は言い訳をしないことにした。
膝の裏を片方の腕で支えて、角度を深くする。
奥に当たるたび、彼女の声が一段高くなって、途中でひゅっと息を飲んだ。
背中が反って、中が強く締まる。
「っ、ん……ぁ、だめ、ほんとに、……っ、あ──」
言葉にならない声が長く尾を引いて、それから、ふっとほどけた。
内側が何度も痙れる。
僕も限界が近かった。
「出すよ。このまま…」
穂乃香は潤んだ目で頷いて、僕の背中に腕を回した。
最後に深く抱き込んで、根元まで沈めたまま中で出す。
ゴム越しでも、奥で脈打つのが分かった。
額を彼女の髪に埋めて、息を整える。
抜くと、ゴムの先が白く重くいつも以上に膨らんでいた。
静かになった部屋に、二人分の息だけが残った。
窓の外はもう夜に傾いていて、ビルの灯りが星みたいに散らばっている。
汗で張りついた前髪を指で避けてやると、穂乃香はまだ焦点の合わない目で僕を見上げた。
「……終わっちゃった」
「終わったね。頑張ったね、穂乃香」
「頑張った、かな」
「頑張ったよ。すごく。えらい」

