「こくっん」と鳴った喉 ――終電を逃した後輩と、シフト表に載らない火曜日

「……俺も、入ってないです」

「じゃあ、昼から空いてる? 駅前に新しいコーヒーの店できたの、知ってる?」

「知らないです」

「行こうよ」

裕一は返事の代わりに、シーツの端を指で引き上げて、肩まで被った。

背中を向けたまま、ぽつりと言った。

「……何時ですか」

「十二時」

「分かりました」

それだけだった。

それだけで、智也の胸の奥が少し落ち着かなくなる。

裕一は帰らなかった。

智也も帰れとは言わなかった。

シフト表に載らない日の約束が一つ、二人の間に残って、朝までそこにあった。

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